健康心理学科十周年に寄せて
(掲載日:2015年06月04日)大野 太郎
健康心理学科十周年、おめでとうございます。
私は昨年度に健康心理学科の教員となりました。そのため学科の十年の歩みを詳しく知っている者ではありません。しかし学科の一員となって感じたさまざまな思いは、おそらくこの十年の歴史が培ってきた学科の文化から得たものだと感じています。
私も何十年も前に心理学科を卒業しましたが、本学健康心理学科はまさに私が体験した学科の雰囲気と良く似ておりました。前任校が専攻の違う研究者たちの集まりであっただけに、心理学専攻独特の雰囲気が学生にも教育者にも見られ古巣に戻ったような気になりました。健康心理学科はやはり心理学科であったと。
また、教員間にある風通しの良さには驚きました。ストレートに考えを伝え即座に対応する。まあ、心理学をやっている人たちですから、変に隠してもばれてしまうでしょうし、なにより忌憚のない考えを示す方がうまくいくということを、皆さんよくご存知でした。
さらには教員一人ひとりが学科をよくすることに真剣であることに感銘を受けました。同時に、学ぶことに真摯で貪欲な学生が多くいることにもうれしく思いました。私もこれまで以上に気を張って教育しなければと思っています。
創立十年は、大学にしては短いといえる期間です。しかしこの十年間は学科にとって大きな成果をもたらしているのではないでしょうか。さらにこれからも続く学科の歴史。新参者の私が少しでもお役に立てるようなことがあれば、研究者・教育者としてこの上ない喜びとなるはずです。