健康心理学科の教員として
(掲載日:2015年05月28日)柏尾眞津子
健康心理学科10周年まことにおめでとうございます。10周年というよき節目に教員として立ちあえることに、大きな喜びを感じております。そしてまた先生方と職員の方々、学生との出会いで同じ時間を共有できました。感謝の気持ちでいっぱいです。
私の好きな歌に、3.11の震災応援歌があります。その中に、「花は花は咲く、、、私は何を残しただろう」という言葉あります。この歌を聴くとき、もっと生きたかった人々に思いを馳せ祈るような気持ちになります。そして、「生きているあなたは一体何を残しているの。何を残すつもりで日々を送っているの。」と教員として、人として問われる思いがします。
教員として大事だなあと心がけていることは、学生のよい面を認めて「褒める」ことだと思います。「褒める」ことは「お世辞」とは違い、相手の価値を認めることです。学生のよい面を認めていかによいものを引き出すのか、これが教育の要であり、難しい点でもあると考えております。
小学校2年生のときに受け持ってくださった担任の先生のお名前は今でもフルネームで言えます。それは、先生が私の描いた絵を褒めてくださったからです。お寺に出向き五重の塔を描くという課題でした。みなが五重の塔を描く中、なぜか私は描いている自分自身の親指の形がおもしろく爪など詳細に描いてしまいました。他の先生方に叱られたり、あきれられている中で、ただ一人その先生が「おもしろい」と褒めてくださったのです。何十年たっても、忘れずその言葉を覚えています。教師にとってはささいな、ときには忘れている言葉も、教え子にとってはその後の人生を支える力になれる。私もそのような先生になれたらいいなあと心がけておりますが、どれだけできているのか自信はありません。
相手の価値を認め、相手が元気になる言葉をかけていく、これは教育に携わる者としてのみならず、互いが健康に生きるための秘訣のような気がしています。出会う人にあたたかい言葉をかけ、励まし続けることの大切さを伝える。これが、私が人に残したいものです。健康心理学科20周年に向けての矜持でもあります。