健康心理学科10周年にあたって
(掲載日:2015年05月23日)村上雅彦
健康心理学科が10周年の節目を迎えられたことは本学科の教員として大変うれしく思うとともに、多くの方々のご尽力、ご支援の賜物であると感謝しております。
さて、私が本学科に着任して5年が経とうとしています。生まれ育った九州を離れ、慣れない大阪の地で戸惑うことばかりでしたが、さまざまな方々に支えられてここまでがんばってくることができました。特に学生のみなさんには私の未熟さからいろいろとご迷惑をおかけしました。ゼミをはじめ講義や実習など日々の教育活動を通してスポーツ心理学という学問の面白さを伝えようと取り組んできたつもりでしたが、学生の皆さんとの議論を通して研究のヒントをもらったり新しい発見があったりと、指導しているつもりがいつの間にか学生のみなさんに多くのことを教えていただいていたように思います。
近年、少子化の進行や他大学の心理系学部・学科の競合など本学科を取り巻く環境は厳しい状況にありますが、私たちの周りには健康に関わる多くの問題があり健康心理学に求められる役割も大きくなっていると思います。このような時代のニーズに合った個性ある人材を育成することが求められていると思います。
子どもたちの健全な発育・発達や働く世代のメンタルヘルスや生活習慣病、高齢者のQOLなどの健康に関する問題に対し、スポーツの果たす役割は決して小さくはないと思います。また2020年には東京でオリンピックが開催されます。アスリートたちのひたむきな姿は国民に感動と元気を与えてくれるでしょう。こからもスポーツが持つ可能性を学生の皆さんと一緒に考えていけたらと思います。そして、微力ではございますが、これからの健康心理学科の発展にスポーツ心理学という立場から貢献していきたいと思います。