健康心理学科10年を想う
(掲載日:2015年04月19日)箱井英寿
健康心理学科長
健康心理学科が開設された2005年といえば、コブクロの「桜」やケツメイシの「さくら」などが流行っていました。満開のさくらのもと、希望と不安のなかで第1期生とともに学科の「はじまり」をむかえてから、10年が経過しました。多様な学生がこの学科で学び、成長していく過程を肌で感じながら過ごしてきた10年。
この間、大学内部や大学周辺ではいろんな変化がみられました。阪急正雀駅のバリアフリーが進み、エスカレータやエレベータが増え、郵便局までにあった周辺の飲食店も入れ替わりました。大学に至るもう一つのルートのJR岸部駅は、周辺も含めて一新されています。岸部駅から大学に続く線路沿いの道は狭いままですが、それでも阪急電車側の道幅は一部広がりました。また、昨年から庄屋学舎横の工場は、宅地へと変わり、家が建ちならび始めました。久しぶりに正雀駅や岸部駅に降りたち大学に向かうと、周辺の変化に目を奪われてしまうかもしれません。
一方、大学内部はどうでしょうか。大学の学科再編成に伴って健康心理学科もこの10年で変化し、今後も変化していかざるをえないでしょう。設置当初の3コースから、その後5コース設定になりました。しかし、コース内容は変化しても、本学科が10年前に目指した「客観的なデータにもとづく心理学」という科学的視点、立場を変えてはいません。健康心理学科と言えば大阪人間科学大と呼ばれるよう突き進んでいきたいものです。今後、この学科が進化・発展していく際にも、科学としての心理学から健康というテーマにアプローチするという骨幹は揺るがないことを願っています。
さて、卒業された皆さんには、どのような変化があったのでしょうか。健康心理学科での学びは、そして、大阪人間科学大学で過ごした日々は、現在の生活にどのように生かされているのでしょうか。卒業された皆さんは、ぜひとも一度大学を訪れ、この問いかけへの回答をあなた自身のことばでしてください。その行動、ことばが学科の発展につながります。健康心理学科はこぢんまりとした学科だからこそ、卒業後もつながりを維持することは決して難しくはありません。卒業生の皆さんが本学科を卒業したことを誇りに思い、機会があるたびに集まってくる大学・学科となり、今後も発展していくことを願いっています。